2019.12.28
防音室とは? どのように音の伝わりを防ぐのか、わかりやすく解説
現代では、家でのライフルタイルが多様化してきています。
「音の環境」は私たちの生活と切り離す事が出来ない重要な要素です。
家で映画館のような臨場感を味わいたい! 家の中で本格的に楽器の練習をしたい!
静かに寝れる寝室を作りたい! など、趣味や快適な住生活を実現する事が出来る防音室。
音の伝わり方と防ぎ方をわかりやすく解説いたします。
防音室の役割とは?
防音室とは何か、を一言で言うと、部屋の中の音が外に漏れるのを防いで、
外からの音を中に入れない部屋のこと。
ホームシアターや楽器練習室、オーディオルームなど、趣味の部屋として使う場合や、騒音の多い地域の住宅
では寝室に簡易的な防音室を作るなど、防音措置のレベルを変えながら多様な役割があります。
音の伝わり方は二種類ある
一つ目は『空気音』
空気を通して伝わる音。
例:話し声 ペットの鳴き声 外から聞こえる道路工事の音や飛行機の音
二つ目は『固体音』
壁や床など物質に振動が伝わり発生する音。
例:上階を歩く音やものを落とした時伝わる音 隣の部屋の壁を叩く音
オーディオスピーカーからは2種類の音が生まれる
スピーカーで例えますと、音の出口から直接伝わるのが空気音で、
床に接している部分から振動が伝わり、発生する音が固体音です。
このように一つの音源からでも二種類の音の伝わり方が生じる事があります。
その為、音の種類ごとに、対策を考えて行かなくてはなりません。
音の種類ごとの対策方法
『空気音』を防ぐ方法
厚く、重い材料を使用する
遮音性能は床や壁に使う材料の単位面積あたりの重さにより決まります。
重ければ重い材料になるほど性能が上がります。
すき間をなくす
空気の振動により音が伝わるので、空気の通るすき間があると、そこから音が伝わってきます。
天井や壁、床などのつなぎ目部分や、ドアや窓のすき間などに対処が必要です。
すき間をつくらない、防音専用の室内ドアや、すき間を埋める、専用の遮音コーキング等もあります。
窓や壁を二重にする
窓や壁を二重構造にすることで、2枚の壁の中の空気層をつくります。
その事によりが遮音性能をアップします。
『固体音』を防ぐ方法
やわらかい材料を使用する
上階の足音や物を落とした時の音などを防ぐには、床の仕上げ材の下地にクッション性のある材料を使用すると効果的です。
床を浮かして建物構造と離す
より高い遮音性能が必要な場合は建物と床を離し固体音の伝わりを軽減する方法があります。
まとめ
音環境を改善するのに、最近ではDIYで防音室作ろうと思う方もいらっしゃいます。
より快適な音環境の防音室を作るには難易度の高い工事になってしまう事があるため、手間と労力とより高い知識が必要になり、DIYでは限界を感じてしまう事があるかもしれません。そんな時は、プロである住宅会社に相談する事が良い方法になります。
音環境に目を向けて、我が家に特別な部屋を検討してみてはいかがでしょうか。
編集長
ナゴシ
アウトドアと釣り好きの37歳で、編集長を仰せつかっているナゴシです。普段は住宅に関わる材料の販売や、設計業務に関わっています。 皆さまの住生活のお役に立てるコラムを書いていけたらと思います!