2025.02.06
【新築・茨城】子育てグリーン補助金『GX志向型住宅』を建てるには?(2)【省エネ設備編】

2024年補正予算にて『子育てグリーン住宅支援事業(補助金)』が決まりました。
新しく設けられた『GX志向型住宅』という高性能住宅グレードは補助金額が高く、とても注目されています。
こちらでは設備をどうすればGX志向型住宅になるか、わかりやすくまとめて紹介していきたいと思います。
GX志向型住宅について・断熱性能(断熱材・サッシ)についてはこちら

【新築・茨城】子育てグリーン補助金『GX志向型住宅』を建てるには?(1)【断熱性能編】
設備の省エネ性能(給湯器や換気等)
一次エネルギー消費削減率『35%』はなかなか厳しい

断熱性能は特別な工夫をせずに達成可能(もちろんある一定以上の仕様にしなくてはなりませんが)ですが、設備性能は基準が高く、あまり余裕をもって達成することができないレベルです。
ZEH性能(20%以上達成)よりもさらに性能を上げていかなくてはなりません。
それも限られた種類の設備です。
各設備ごとのコツをお伝えしていきます。
給湯・換気設備が肝
設備の中でも性能を上げるコツとなるのは『給湯』と『換気』。
給湯器は、エコキュートの高性能品或いはハイブリッド給湯器(ユコア、エコワン等)にしていく必要が出てきます。
エコキュートの高性能品の中でも、昼間湯沸し機能があるものは、太陽光発電で得た日中の電気を有効活用できるためおすすめです。

換気は、熱交換機能があるものがおすすめです。
給気や排気の際、部屋で暖めた(或いは冷やした)空気が逃げてしまいます。
しかし熱交換によって、ある程度空気を逃がさず(入れず)、部屋の温度変化を減らすことが出来ます。
(もちろん一次エネルギー消費量計算上、有利になります)
※画像引用元 株式会社MXエンジニアリング 『熱交換換気システムが必要か?1』https://mx-eng.jp/dannetsu_column/netsukokan/
照明の調光有無や水栓の性能など、細かいところも重要に
一次エネルギー消費量計算では、照明に調光スイッチがついているか、人感センサーがあるか、節湯水栓であるか等、細かい仕様確認がでてきます。
そのあたりは通常該当していることが多いと思いますので、相談している住宅会社へ計算に入れられるか聞いてみるのが良いでしょう。
太陽光発電はZEHより逆に容量を減らすことができる?
太陽光除く一次エネルギー消費量削減率は大幅に基準が高くなりました。
しかし、太陽光含む削減率は100%と、変わっていません。
太陽光発電自体はたくさん載っていても自家消費できる量に限界があり、電線に流して売電することになります。
その為、今回相対的に太陽光容量の基準が下がりましたが、適切な容量にし、現実的な自家消費を増やすことを視野に入れると、経済的であり、将来的な処分等の費用も抑えることができて良いでしょう。
それでも一次エネルギー消費削減率『35%』に届かないとき
断熱性能を上げる
給湯器や換気扇をこれ以上変えられないという場合、断熱材やサッシの仕様を見直すことも『GX志向型住宅』になるために必要になってきます。
外皮平均熱貫流率(UA値)が下がることで一次エネルギー消費削減率を上げることができます。
高性能のエアコンを設置する

リビングなど家族が主に過ごす部屋のエアコンに『エネルギー消費効率区分(い)』の高性能品を選ぶことも、非常に有効な方法です。
『小能力時高効率型コンプレッサー』が搭載されているものになりますと、さらに一次エネルギー消費削減率を上げることができます。
まとめ
このコラムでは、子育てグリーン補助金の『GX志向型住宅』にするための設備についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
給湯器、換気設備、節湯水栓、調光器、断熱性能、エアコンなど、項目は沢山ありますが、優先度や耐用年数・費用などを考慮してお選びください。
補助金やGX志向型等、また最新の情報をお届けできたらと思います。
お読み頂きましてありがとうございました。
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いえすたいる編集部
のぶりん
二級建築士・宅建士の「のぶりん」です。 省エネや補助事業・法改正対応を主に専門分野にしており、 少しでもお役に立てたらと思いコラム執筆をしています。 不明点や気になること、おすすめの工務店は?等、お気軽に問合せ下さい!