2025.10.09
最終更新日 2025.12.04
【茨城×新築2027年度~】GX ZEH(-M)とは?蓄電池が必要? 必須要件と現ZEHとの違いをわかりやすく解説。
2025年の補助金に、ZEHを上回る性能の『GX志向型住宅』が登場。
そして、2050年度のカーボンニュートラル達成の為、経産省より『GX ZEH』『GX ZEH-M』が発表されました。
数年前まではZEHで100万円前後の補助金が出ていましたが、もうZEHも当たり前に。
2026年も『みらいエコ住宅補助事業』が閣議決定され、次のグレードに上がっていきます。
このコラムでは、GX ZEH・GX ZEH-Mの定義や性能要件、導入に向けたポイントをわかりやすく解説。
住宅会社・設計事務所 担当者様へ
省エネ計算でのGX基準達成やBELS取得等につきましては、
詳説しております、下記サイトのコラムをぜひご覧いただけたらと思います。
(GX志向型住宅達成のポイントをまとめています)
GX ZEH ・GXZEH-Mとは?
ZEH・ZEH-Mの進化版 より高い性能に
GX ZEH・GX ZEH-Mは、これまでのZEH・ZEH-Mの考え方をさらに進化させた新しい省エネ住宅の基準です。
従来のZEHでは「断熱・省エネ・再エネ」の3要素を組み合わせて、年間の一次エネルギー収支をゼロにすることが目標でした。
GX ZEHでは何が変わるのか?一覧表にてお伝えします。
※当コラムでの引用元 経済産業省 https://www.meti.go.jp/press/2025/09/20250926002/20250926002-1.pdf
GX ZEHの性能要件
上の表の通り、断熱等級(外皮性能)と一次エネ消費削減率(再エネ除く・含むとも)が変わった他、必須設備が設定されました。
GX ZEH+では、太陽光含む一次エネ削減率 115%以上の基準を満たさなくてはならず、太陽光パネルやパワコン等の仕様検討も重要となってきます。
なお、Nearly GX ZEHは『GX ZEHを見据えた先進住宅として~』、GX ZEH Orientedは『GX ZEHを指向した先進的な住宅として~ (多雪地域・都市部狭小地に建築された住宅に限る』と定義の一部を紹介します。
蓄電池やHEMSは必要に?
これらをGX ZEHシリーズと呼びますが、こちらでは、蓄電池とHEMS(家庭用エネルギー管理システム)の導入が必須となっています。
これにより、太陽光発電の自家消費率を高め、電力の見える化と効率的な運用が可能になります。
※GX ZEH Orientedを除き、蓄電池の充電量・放電量制御含む、冷暖房や給湯設備等の制御、再エネの発電量把握ができるHEMS機器が必要です。
EV充電・充放電設備(V2H)も必要?
あくまで『推奨』となっています。
一方、建築士から建築主に対して、将来的な同設備の導入に関する情報説明、
GX ZEH Orientedの住宅での『再エネ(太陽光等)』導入への説明が求められます。
GX ZEH-Mの性能要件
GX ZEHシリーズ(戸建)と概ね似た内容となっていますが、
住棟単位・住戸単位それぞれの基準達成方法が設定されています。
※住棟単位では、共用部も計算に入れなくてはいけません(非住宅の計算方法)
また、再エネの各住戸への電気の流れがどうなっているか等に注意が必要です。
ZEH・ZEH-MやGX志向型住宅との違いは?
ZEHでは、『断熱等級5+一次エネ削減率 再エネ除き20%以上+再エネ含め100%以上』により、一次エネルギーの収支ゼロを目指すものでした。
GX ZEHでは、更に外皮性能や一次エネ削減率の基準が高くなり、より脱炭素の達成スピードを高めるものとなっています。
GX志向型住宅との外皮・一次エネルギー基準、必須機器(HEMS)は、ほぼGX ZEHと同じですが、蓄電池が必須要件に加わったことが特徴です。
GX ZEH達成のための細かい検討を知りたい方へ(建築・設計関係者様へ)
GX ZEH達成のためのベースには2025年の補助金グレード『GX志向型住宅』を満たすことが必要です。
実際に仕様検討されている、計算されている方向けにまとめたコラムも紹介しますので、ご参考までに。
GX ZEH・GX ZEH-Mにするには
断熱等級6と太陽光除く一次エネ35%以上削減がカギ
端的には、この断熱・設備基準を満たすことが第一歩であり、肝といえるでしょう。
茨城県は大部分が気候区分(5地域)となっており、外壁などを更に外側から施工する付加断熱まで行う必要がないとされています。
設備では、ハイブリッド給湯器等が求められてきます。
詳しく知りたい方は、GX志向型住宅のコラムもご覧ください。
【新築・茨城】子育てグリーン補助金『GX志向型住宅』ポイント(1)【断熱材・サッシ条件編】
建築費がどれだけ増えるか&補助金
ZEHグレードからGX ZEHにするにあたり、断熱材や設備の費用が大きくなることは言うまでもないことはおわかりでしょう。
どのくらい上がるかについてですが、ぜひ考えているハウスメーカーや工務店に聞いてみるのがおすすめです。
ほぼそこで建てたいという先があれば、省エネ計算しながら具体的なGX ZEH達成仕様と差額分を教えてもらえると思います。
また、2025年にありましたGX志向型住宅の補助金の次回の有無につきましても、是非アンテナを張っておくと良いでしょう。
いえすたいるで分かり次第お伝えしたいと思います。
まとめ
GX ZEH・GX ZEH-Mについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
これからの住宅は、快適さや光熱費の削減だけでなく、環境への配慮や災害時の備えまで含めた「暮らしの質」が問われるようになっていきます。
GX ZEHは、従来のZEHよりも高い断熱性能や省エネ性を備え、蓄電池やHEMSなどの設備も標準化された次世代型の住まい。
補助金制度やローン控除等の優遇と共に考えていけば、導入の障壁はきっと下がるはずです。
お読みいただきありがとうございました。
ZEH対応のおすすめ工務店は
GX ZEHを狙うには、まずは太陽光やZEH対応の工務店・住宅会社を探す必要があります。
いえすたいるにもZEHに強い工務店が多く入っていますので、気になる先の事例など眺めてみてはいかがでしょうか?

いえすたいる編集部
のぶりん
二級建築士・宅建士の「のぶりん」です。 省エネや補助事業・法改正対応を主に専門分野にしており、 少しでもお役に立てたらと思いコラム執筆をしています。 不明点や気になること、おすすめの工務店は?等、お気軽に問合せ下さい!