2020.12.21
家相(風水)を取り入れた家づくり ~間取りの参考になる5つのポイントとは?~
新築住宅を考える上で、『間取り』で悩む方が多いと思います。住んでみてから後悔することのないよう、また、快適な間取りになるように考えていく必要があります。
このコラム記事では、中国古来の風水が日本で独自に発達した『家相』から、間取りを考える上で参考になる考え方をお伝えしていきます。
家相(風水)の基本的な考え方
家相とは、中国古来の風水の考え方が日本に伝来し、独自の進化を遂げたものであり、環境学の1つとされています。
住宅の風水=家相と捉えて良いかと思います。中国の風水と異なる考え方も多くあるようです。
風水という言葉を聞くと、運勢や運気といった精神的なことを思い浮かべがちですが、日当たりや方位などによる部屋の位置関係などから、住みやすい家にするために作られた理論のようなものと考えて頂ければわかりやすいかと思います。
暮らしやすければ、日々の生活も良い方向に進み、結果として『運が良い』と感じられるかもしれません。
その中でも、主とされる家相の考え方について紹介していきます。
鬼門と裏鬼門とは?
鬼門(きもん)と裏鬼門(うらきもん)は、名前の通り、部屋の配置では最も避けたい方位(凶方位)とされています。
北東が鬼門、南西が裏鬼門と呼ばれています。
住宅の間取り図をあてはめた時、住宅の中心になるところを『宅心(たくしん)』と呼び、宅心から真横・縦に伸びる線を『正中線(せいちゅうせん)』、宅心から鬼門といった斜め方向に延びる線を『四隅線(しぐうせん)』と呼びます。
部屋の用途や特徴によって、適した方位・適していない方位が分かれています。
主なものについて紹介していきます。
鬼門・裏鬼門の方位に避けたほうが良い部屋
キッチンや浴室、トイレといった水回り、および玄関は避けたほうが良いとされています。
玄関から、運気が入るとされており、方位によっては良い気も悪い気も入るとされているため、注意が必要でしょう。
また、鬼門や裏鬼門に間取りの凹凸があることも良くないとされています。
正中線と四隅線
避けられやすい鬼門、裏鬼門とは別に、重要な考え方に『正中線』『四隅線』というものがあります。
正中線上に部屋を配置すると、その部屋の気を高めるとされています。
浴室やトイレなどの水回りは、家の中心や正中線上に配置するのは良くないとされています。
凹凸のある間取りは良くない
家の間取りの中で、一部出張っている部分や欠けている部分があることがあります。
出張っている部分を『張り』、欠けている部分を『欠け』と呼びますが、欠けは一般的にどの方位であっても良くないとされます。
『張り』自体は、欠けとは異なり、良い方位もあるとされています。
気の流れを良くする『換気』『植物』も大切
家相(風水)の考え方で、換気や観葉植物によって、住宅の中の気の流れを良くする、というものがあります。
換気をしないと室内に湿気がたまるため、カビを発生させ、体調にも悪影響を及ぼします。
また、風通しが良い、ということも非常に大切でしょう。
観葉植物があることで部屋が明るくなりますし、光合成によって新鮮な酸素が部屋に供給されます。家相(風水)的には、『悪い気を吸い、良い気を出す』といわれています。
部屋によって、適した方位・適していない方位がある
住宅を構成する部屋は、それぞれに役割があるように、方位によっての向き不向きがあります。
家相(風水)では、吉方位(良い方位)、凶方位(良くない方位)として、各部屋の特性を表しています。
あくまで家相の考え方の1つであり、それにとらわれすぎて住みにくい住宅となってしまっては本末転倒です。参考程度に取り入れていくのが良いでしょう。
適した方位・適していない方位の一例
その1 リビング
リビングは家族が集う場所ですので、居心地が良く快適である必要があります。
北側ですと日が当たらず寒いこともありますし、西側に面していると、西日で暑くなることも想像できるでしょう。
日当たりや部屋の明るさを考えると、東側~南側が良いとされています。
その2 子ども部屋
子ども部屋に適した方位ですが、活動的に過ごしてもらいたい場合は、東や南東側が良いといわれています。
勉強に集中させたい場合は北側が良いでしょう。
また、住宅全体の動線や、間取り、将来的な家族の変化なども踏まえて考えていくのが良いと考えられます。
その3 洗面、浴室、トイレ(水回り)
水回りはどうしても湿気がたまりやすく、家相においても、『陰の気』がたまりやすいといわれています。
良い方位というものはありませんが、湿気がたまりやすいため、鬼門・裏鬼門(北東・南西)以外の風通しの良い場所が良いでしょう。
その4 玄関
玄関は、言うまでもなく住宅の入り口ですが、運気や気の流れといったものの入り口ともいわれています。
そのため、玄関がじめじめしているような状況であったり、掃除がされていない状況ですと、良い気が入ってこなくなってしまいます。
鬼門や裏鬼門に玄関を配置するのはもちろん、北や北西などに配置することも適していません。 適した方位は東側~南側とされています。
まとめ
このコラム記事では、住宅の風水といえる『家相』について、大切なポイントをお伝えしてきました。
家相は奥が深く、今回紹介したものはわずか一部でしかありません。
住み始めてから良かったと思える間取りにできるように、住宅の新築を考える際には、家相や風水について意識してみてはいかがでしょうか。
お読みくださいまして、ありがとうございました。
いえすたいる編集部
のぶりん
鉄道・飛行機・旅行の大好きな「のぶりん」です! 住宅の省エネや申請等に携わっています! 工務店の魅力を広くお伝えできるよう日々頑張ってまいります!