2022.09.10
最終更新日 2022.12.20
【R4年補助金/最大100万円】 こどもみらい住宅支援事業 Vol.2 グレード別の活用メリット
R3年度補正予算で創設された、『こどもみらい住宅支援事業』。住宅の省エネグレード別に3つの補助額が設定されました。
ZEHや認定低炭素住宅といった認定住宅には、それぞれのメリットが存在します。
断熱性能の高い省エネ住宅では、住み始めてからの快適さや安心など含め、様々な恩恵がありますので、そちらも知って頂けたら幸いです。
【2022.12.20更新】こどもみらい補助金の続編にあたる『こどもエコすまい支援事業』が創設されました。
【ZEH水準/新築100万円】こどもエコすまい支援事業とは?契約日・着工日・他補助金との併用等、疑問を解決します!
この補助金の要点をおさえたコラムVol.1もご覧ください
【R4年補助金/最大100万円】 こどもみらい住宅支援事業 Vol.1 ~3つのポイント~
省エネグレード別のメリット
(1)最もオトクなのは性能向上計画認定住宅?
補助金額ですが、10月1日以降、『認定低炭素住宅』『性能向上計画認定住宅』『長期優良住宅』は100万円にひきあげられました。
省エネ性能としては、ZEH水準(UA値0.60以下、一次エネルギー消費量削減率20%以上)が求められるようになりました。
認定低炭素住宅は太陽光などの再生可能エネルギーが要件化され、(太陽光込みで一次エネ削減率50%以上)
長期優良住宅は耐震性や維持管理等の対策も必要な為、一番100万円で取得しやすいものは『性能向上計画認定住宅』といえるでしょう。
※省エネ基準適合の住宅では、今まで通り、60万円の補助金を取得することができます(請負契約がR3年6月30日までに締結に限る)
市街化区域に家を建てる場合、 税制優遇もある『認定低炭素住宅』もおすすめ
認定住宅がどれもZEH水準にまで引き上げられましたが、
長期優良住宅と認定低炭素住宅には税制優遇が存在します。
認定低炭素住宅は「市街化区域(街中)」でしか適用することができないですが、該当し、太陽光要件なども満たす場合、長期優良住宅のように耐震などまで考慮せずに税制優遇を受けることができます。
『認定低炭素』について、詳しく知りたい方は、次のコラムを参考にしてみてください。
「脱炭素社会」で推進される「認定低炭素住宅」とは?
(2)光熱費もおさえられて健康快適なZEH
『ZEH』は、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスと呼び、太陽光発電で使ったエネルギーを賄うことができる、といった特長があります。
太陽光含め、設備や断熱材の性能も、ある一定以上にしないといけないため、通常の住宅に比べて初期コストはどうしてもかかってしまうものです。
しかし、何十年にわたる光熱費を削減できることや、冬場も暖かく健康にも良く快適であることといった、かけがえのないメリットが魅力です。『おうち時間』を楽しめる他、暖かいことで家の中でも活発に過ごすことができるといったメリットもあります。
どのような仕様にすれば達成できる?
赤字の箇所については、性能を上げるうえで強調している箇所です。
物件の間取りによってもだいぶ変わるところはありますが、概ねこのようなイメージです。
長期優良住宅や性能向上計画認定住宅などの『ZEH水準』は、こちらから太陽光を除いたイメージで考えて良いと思います。
高性能化の必要な仕様・注意点とは?
ZEH基準に満たさない場合、高性能エアコンの設置や、太陽光の枚数拡大、給湯器の高性能化なども検討していきます。
ZEH達成に必要な太陽光枚数が屋根に載らない、といったことも生じます。その際は、他の仕様の高性能化を考え、場合によっては屋根の形状を考え直すこともあるでしょう。
※注意※
床暖房や広めのリビング面積など(吹き抜けも下階床面積に含まれます)は、計算上不利な結果となりZEHにならないこともありますので、注意が必要です。
グリーン化事業補助金なら、ZEHで最大170万円まで取得可能?
『こどもみらい』でも補助額100万円と高額となっていますが、地域型住宅グリーン化事業の補助金ですと、ZEHの場合、最低125万円より取得することができます。※令和4年度
【2022年/住宅/補助金】令和4年度地域型住宅グリーン化事業 Vol.1 最大補助金190万円に!
(3)地震にも強く、安心して長く住むことのできる、長期優良住宅
耐震性や維持管理などの厳しい基準をクリア
長期優良住宅は、ZEHなどと比べて、省エネ性以外にも高い性能を持つのが特長です。
左の図のように、省エネの指標とされる『ZEH水準』の他にも、いくつかの性能等級を満たしていないと認定がされないため、厳しい基準をクリアした価値の高い住宅といえるでしょう。
※更新※ 耐震等級3が暫定的に要件化されます(R4年10月1日より技術審査)。
『長期優良』で住める一方、少し費用や手間がかかるのも注意
長期優良住宅の場合、認定取得や、認定にあたっての省エネ計算、耐震性の計算などのほか、住み始めてからも長く住むための費用などがかかってしまうのを知っておく必要があります。
定期点検を行っていくことはもちろんのこと、修繕ができるように月数万円ほどの積み立てをしていくことも必要です。
しかし、長い間安心して住み、次の世代にバトンタッチできるというのは大きな価値でしょう。
耐震等級取得により、地震保険料が安くなることも
長期優良住宅の場合、耐震等級3の取得が必要です(R4年10月1日~)。
耐震性が高いほど地震に強い住宅になるため、地震保険料が安くなることもあるようです。
そちらの証明書としても『長期優良住宅』は有効に使うことができるでしょう。
長期優良住宅について、更に知りたい方はこちら
認定実績が累計120万戸突破!ますます注目される『長期優良住宅』のメリット・デメリット
省エネ基準適合でも補助額60万円は取得できる。しかし…
省エネ基準適合で60万円の補助金を取得することも十分良いと思いますが、健康かつ快適に暮らすのには、ある程度の高断熱化・高気密化が不可欠でしょう。
ZEHの住宅に住む方にお聞きしたところ、『冬場、夜エアコンを止めていても朝まで暖かく、部屋着で外に出たら寒くて風邪をひきそうになった』と仰っていたことがありました。
国の政策で、2030年には新築住宅の全てをZEH水準にしようとしています。
ZEHに代表される認定住宅は確かに初期コストがかかりますが、決して高嶺の花ではなく、私たちが豊かに暮らすうえで価値のあるものが詰まっているといえるでしょう。
まとめ
『こどもみらい住宅支援事業』補助金について、省エネグレード別に活用メリットを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
家の省エネ性能については、外観や内装に比べて、住み始めてからをイメージしにくいものかと思います。
補助金も嬉しいですが、一番大切なのは住み始めてからの生活が快適で豊かなことでしょう。
断熱性やエコ、快適性といったことも頭の隅に置きつつ、素敵ないえすたいるに出会えたら幸いです。
お読みくださいまして、ありがとうございました。
いえすたいるの工務店は『こどもみらい』に対応!
『こどもみらい住宅支援事業』コラムVol.1を読む
【R4年補助金/最大100万円】 こどもみらい住宅支援事業 Vol.1 ~3つのポイント~
いえすたいる編集部
のぶりん
鉄道・飛行機・旅行の大好きな「のぶりん」です! 住宅の省エネや申請等に携わっています! 工務店の魅力を広くお伝えできるよう日々頑張ってまいります!