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by TANOKURA

2022.06.27

【耐震性/等級/木造】省エネ住宅の推進で見直される『住まいの安心と安全』

耐震イメージ
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近年脱炭素化の流れで推奨される『ゼロエネルギー住宅(通称:ZEH「ゼッチ」)』。「長期優良住宅」や「低炭素住宅」などの『認定住宅』も、ZEH水準に引き上げが予定されており、住宅の「省エネ化」がどんどんと加速してますよね。性能を上げるために「太陽光発電設備」を屋根に設置したり、断熱材を厚くしたり、サッシの高性能化したりするとどうでしょう?家はもちろん重くなります。重くなればなるほど、しっかりと構造の計算をしていない場合、災害時の倒壊リスクが比例して大きくなります。本コラムを読んで、少しでもリスク管理を考えていただければ幸いです。

そもそも「構造計算」とは?

※荷重・・・建物に左右する様々な「力」。「荷重」や「力」に対して、家がどこまで耐えられるかを計算するのが『構造計算』。

木造住宅を建てる際、「構造計算」を意識したことはあるでしょうか?間取りやデザインばかり意識して、構造計算をおろそかにしてしまうと、いくら小規模の住宅を建てたとしても「安心安全な家」とはとてもいえません。「構造計算」とは、①地震の時に受ける力、②台風の時に受ける風の力、③建物自体の重さ、④そこに住む人の人数や設置する家具からくる重さ(+⑤降雪地域では積雪の重さ)の項目から、その家の安全性の確認(家が倒壊しないかの計算)を行います。

木構造住宅の構造計算には3種類の計算方法がある

構造計算方法の構造安全法

四号建築物・・・2階建て以下、延床面積500㎡以下(500㎡も含む)、最高軒高9m以下、最高高さ13m以下。

一言に「構造計算」といっても、木造住宅における構造計算には『仕様規定』『性能表示制度』『許容応力度計算』の3種類があります。少し細かく見てみましょう。また、後述する『耐震等級』について先に軽く知っておいてください。耐震等級は任意なので「建築主の皆様」がどの等級にしたいのかを決定する項目です。中には『耐震等級2や3』を標準仕様としている工務店様もいるでしょう。

耐震等級・・・『等級1』から『等級3』までの3段階あります

『等級1』・・・建築基準法における最低限の耐震性能を証明する等級

『1』では震度6強程度は「倒壊」しない。震度5程度は「住宅が損傷しない」とされています。ということは震度6以上の規模の震災があった際には、住宅に欠陥が生じる(損傷する)可能性は大いにあるということです。欠陥(損傷)の内容によっては、仮に倒壊しなくても、住み替え等が必要になるケースもあります。

『等級2』・・・『等級1』の1.25倍の強度

「長期優良住宅」を建てる際には必ず『等級2』以上を満たす必要があります。

『等級3』・・・『等級1』の1.5倍の強度

震度7クラスの地震が数回きても耐えきる強度です。実例として熊本地震(2016年4月14日発生)では、4/14と4/16にそれぞれ震度7の地震が発生しました。にもかかわらず、『耐震等級3』の住宅は2度の大きな揺れに耐えていたことも立証されております。

計算方法①:仕様規定

3つの中で最も簡単なのが『仕様規定』です。現在の法律では、木造2階建ては一番簡易的な『仕様規定』を満たすことが最低条件です。住宅の構造の検討項目が必要最低限なので、これで「マイホームは安心だ!」と安堵するには正直物足りないです。また、この計算方法ですと、『耐震等級2』以上を取得することができません

『四号建築物の特例』によって『許容応力度計算』しなくても確認申請は通ってしまう点に注意が必要

2階建て以下の一般的な木造住宅は「四号建築物」と呼ばれます。この四号建築物には『特例』があります。この特例、住宅の構造計算書は家を設計できる国家資格の「建築士」に一任しているので、「確認申請」時に構造計算書の提出までは求めていません。なので、「許容応力度計算≒構造計算」をしなくても申請OKという点には注意が必要です。しっかりとした計算をお願いしたいのであれば、「仕様規定」ではなく、「性能表示制度」や「許容応力度計算」での計算をお願いしましょう。

計算方法②:性能表示制度

「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」にある計算方法。次に紹介する『許容応力度計算』と比較すると、少し物足りませんが、一通りの構造の計算はします。耐震等級2以上の検討をすることが可能で、長期優良住宅は最低でも「耐震等級2」以上の取得が必要です。

計算方法③:許容応力度計算・・・一般的にはこの計算を「構造計算」と呼びます

住宅の構造安定性を一番細かく計算するのが『許容応力度計算(きょようおうりょくどけいさん)』です。『仕様規定』『性能表示制度』と比較しても、すべての項目で詳細計算を行うため、最も安全性の高い計算方法です。また、『許容応力度計算』を一般的に「構造計算」と呼びます。

国土交通省のグリーン化事業(補助金事業)では「耐震性」について盛り込まれました

冒頭で述べたように、省エネ性能を上げることで、断熱材やサッシ、太陽光発電システム等の重量が増す(=危ない)ことが明らかになってきました。それに伴い、耐震性の最低ラインといえる『耐震等級1』水準では、大きな地震が生じた際に住宅に危険が及ぶのではないかと考えられています。そのことから当補助金事業に申請する住宅は『耐震性の有無』が申請の条件として盛り込まれています。詳細は下記コラムをご参照ください。

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令和4年度地域型住宅グリーン化事業では、昨年度までとは異なり、10月1日からの、長期優良住宅・認定低炭素住宅の『ZEH水準化』、ZEH住宅・ZEH水準住宅の『耐震性による優先配分』という新たな注意点が…

『安心安全な家』は『構造』を詳細に計算した家

耐震イメージ

地震や台風などの災害や大雪による積雪、地盤変動等が起きた際に、『許容応力度計算≒構造計算』をしている物件であれば、計算数字上ですが構造の詳細まで確認をしているので、安心安全な家といえるでしょう。ここ「普通はやっているんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。ですが『四号建築物の特例』があるので、同じ建築基準法なのに、中身は【『許容応力度計算≒構造計算』をしている家】と、細かく計算せずに【『仕様規定』で最小限の計算のみの家】の2つに分かれます。2物件とも確認申請を通過した家ではありますが、建築基準法に適合した本当の意味で「長い間『安心安全な家』」はどちらだと感じますか?

ちゃんと構造計算していない家の場合、瑕疵保険に影響が出る可能性も

瑕疵保険

しっかりと構造計算をしていない場合、瑕疵(見えない欠陥)があった場合に、それが「設計ミス」だと判明する可能性もあります。欠陥理由に「設計ミス」は含まれていないので、「瑕疵」ではなく「設計ミス」となれば、せっかく瑕疵保険料を払っていたのに、保険金が支払われないことだって十分にあり得る話というわけです。

まとめ

住宅の「省エネ化」がどんどんと加速していく一方、しっかりと構造の計算をしていない場合、災害時の倒壊リスクが比例して大きくなっている近年。ここ数年毎年のように起きる大規模な自然災害や地震発生件数の増加傾向などは無視できない問題です。とはいえ構造計算にはもちろん設計費用がかさんでくるので、経費のコストアップのデメリットはあります。性能にこだわる部分はこだわりながら、マイホームが本当の意味で『安心安全な場所』であるよう、しっかりとした構造の計算をご検討してみてください。

参考文献

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『断熱』『一次エネルギー』 ~住宅の省エネ基準についてわかりやすく解説します~

2021年4月より施行された改正建築物省エネ法。300㎡未満の住宅に関しては、建築士による省エネ適合についての説明が必要となりました。 また、5年後、10年後スパンで『全ての住宅を省エネ適合させる』…
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いえすたいる編集部

KAKUTO

最近は「韓国」と「スニーカー」にハマっています! これから家を建てる皆様へ、少しでもお役に立てる情報発信を 私自身も日々勉強しながら更新してます!

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