2022.02.28
これを見たら「省エネ住宅」がわかる!快適でお得なお家を建てよう!
昨今、住宅市場におけるキーワードとなっている”省エネ住宅”。住宅を建てるうえで、間取りや生活動線、デザインに本体価格など検討項目は多くありますが、現代においては、『住宅「性能」の検討』を高い優先順位で考えることを推奨します。今回はそんな”省エネ住宅”について、「どんな住宅があるの?」「基準値は?」「性能は?」「メリットは?」「補助金や税制優遇は?」等、様々な観点をまとめてみましたので是非ご覧ください。
読んで字のごとし!「省エネ住宅」は環境にやさしい住宅
高い「断熱性」でエネルギー消費量を抑えつつ、年中快適な家に
2020年以降、一度は聞いたことのある「カーボンニュートラル」「脱炭素社会」。地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」にする施策です。2020年10月に当時の菅義偉首相が「日本では2050年を目途に、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という脱炭素社会への所信表明をしています。そんな中、「住宅」で着目されるのは「断熱性」と「使用エネルギーの削減率」です。
「省エネ住宅」は、断熱材・サッシを「高断熱」にすることによって、家の中の温度や湿度を一定に保ってくれます。するとどうでしょう。夏場や冬場に「暑い~。寒い~。」と言って冷暖房設備を毎日使ってやり過ごすこともなくなりますね。エネルギーの消費量を抑えることによって電気代も抑えられ、「地球」にも「ご家庭のお財布」にもとってもエコな家なんです。
健康面でもメリットあり!
高断熱性・気密性によって室温を快適な温度・湿度で一定に保つことでカビやダニの発生を抑えられる点、ヒートショックから避けることができる他、一定気温・湿度で保たれることによって、脳卒中やシックハウス症候群はじめ、アレルギーや花粉症等の発症予防効果があり、健康面でも大きなメリットがあります。
【2024年最新・茨城】『断熱等性能等級』『一次エネルギー消費量等級』 ~住宅の省エネ基準についてわかりやすく解説します~
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さらに、『太陽光発電設備』や『蓄電池設備』を導入することで使うエネルギーをさらに抑えることもできます。導入する初期投資は必要ですが、一般住宅では常にランニングコストである冷暖房と給湯・照明の費用を抑えることができる他、高騰する電気代への対策にもつながります。併せて災害対策も備えた『V2H』・「スマートエルライン」などのシステムも注目されていますよ。
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断熱性・気密性が低い住宅では”耐久性”に劣ることに注意
「省エネ住宅」にすればいい環境で過ごせる!と思ったそこのあなたに注意喚起です。いくら高性能でカタログスペックの良い家でも、建築する過程での断熱施工や気密施工が甘い住宅の場合は効果を発揮しづらい環境となります。施工部分に隙間があればもちろんそこから外気・内気の出入りが可能となってしまい、結果として「思っていたより暑くない?(寒くない?)」ということになってしまいます。工務店選びの際は『「断熱材」に何を使用しているのか。』や、モデル住宅の『気密測定値(C値)』を確認することで判断・対策してみてください。
「省エネ住宅」にはどんな種類があるの?代表的なものを紹介
長期優良住宅
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき設計・申請をし、都道府県知事もしくは市町村長に「あなたの家は長い期間を安全に快適に暮らせる家です!」と正式に認定をもらった家が「長期優良住宅」といえます。また、近年では毎年のように自然災害の多い日本において、自然災害リスクを避けるために「長期優良住宅」にするケースも増えています。認定をうける住宅の数は年々増え、平成30年5月末時点で、新築で100万戸を超え、増築や改築では約1000戸が長期優良住宅の認定を取得しています。
認定実績が累計120万戸突破!ますます注目される『長期優良住宅』とは
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス:通称 ZEH(ゼッチ)
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(net Zero Energy House)の略称です。
とっても簡潔に言うと、冷暖房や照明、給湯などの「使う電力エネルギー」より、太陽光発電によって「創る電力エネルギー」の方が同等以上の家です!
光熱費0になるZEH(ゼッチ)にするには?Vol.2 補助金の種類やもらい方
認定低炭素住宅
「低炭素住宅」とは、簡単に言うとそのまま、「二酸化炭素の排出量を抑えたエコな住宅」ということです。「低炭素住宅」と認定されるためには基準があります。その基準をクリアした物件が「認定低炭素住宅」となります。
「脱炭素社会」で推進される「認定低炭素住宅」とは?
その他にも・・・
~性能向上計画認定住宅~
平成27年に制定された「建築物省エネ法」の基準を満たした住宅です。長期優良住宅の基準に対して、耐久性やメンテナンス計画を除いた簡易クリアした住宅です。
~LCCM住宅~
エル・シー・シー・エム住宅と呼ばれ、建築から生活、解体するまでの生涯でCO2の排出を削減する住宅です。
住宅含む建築物の省エネ性能を星の数で表示する認定制度『BELS』
BELSとは、住宅含む建築物の省エネ性能を星の数で表示する認定制度です。
簡単に言うと、「この家はこのくらい性能がいい家です。」という、家の自己紹介のようなものです。BELS評価書があれば、一般の方でも簡単に家のカタログ性能値がわかるので、仮に家を売却する際は、評価機関のお墨付き中古住宅として売り出すことができます。補助金を活用する際の評価基準でもあるので、省エネ住宅を建てる際には積極的に取得されると良いでしょう。
【2024年版・茨城】BELSとは何かご存知ですか? ZEHとの違いや、星の数による省エネ表示など、丁寧に解説します!
税制優遇や補助金制度も手厚い
「省エネ住宅」の場合、住宅ローン控除に優遇があるほか、フラット35Sの金利Aプランを活用できたり、「固定資産税」の減税措置が2年延びたりと、税制に優遇があります。また、中小工務店限定ではありますが「グリーン化事業」という最大170万円の補助金があったり、最大で100万円のこどもみらい住宅支援事業があったりと、補助金も手厚いんです。
【2022年/新築】 住宅ローン控除(減税)改正とは? わかりやすくお伝えします!
住宅ローンでおなじみの「フラット35」 メリット・デメリットを解説します!
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【R4年補助金/最大100万円】 こどもみらい住宅支援事業 Vol.1 ~3つのポイント~
まとめ
現代において、デザインや生活動線と同等、いや、それ以上に「住宅性能」を求めた家づくりが必要だといっても過言ではないと思います。初期費用が増えてしまいますが、快適で健康に、かつ環境にも優しく国からも援助される、さらには長く住めば住むほどランニングコストで費用の削減効果を感じることができる「省エネ住宅」をお勧めします!
建築事例紹介はこちら↓
茨城県で建てた「安全で快適な高性能・省エネ住宅事例」4選
茨城で建てた「おしゃれな省エネ住宅」デザイン面と性能面を両立した住宅実例5選 Vol.1
いえすたいる編集部
KAKUTO
最近は「洋服(特に裏原系)」と「kpop」にハマっています! 息抜きにする「読書(主にミステリ小説)」もちょっとしたマイブームです。 これから家を建てる皆様へ、少しでもお役に立てる情報発信を 私自身も日々勉強しながら更新してます!